ターン
2002年3月2日真希は29歳の版画家。夏の午後、ダンプと衝突する。気が付くと、自宅の座椅子でまどろみながら目覚める自分がいた。3時15分、いつもどおりの家、いつもどおりの外。が、この世界には真希一人のほか誰もいなかった。そして、どんな一日を過ごしても、定刻が来ると一日前の座椅子に戻ってしまう。
ずっとできなかったから…と、最近読書の時間が圧倒的に増えました。
ターンは、笑っていいとも!に牧瀬里穂が出演した時に知った作品でした。
あらすじだけ大まかに聞いてずっと見たいなあと思っていましたが、本屋で偶然文庫本を発見。購入したのでした。それにしても、映画原作だと思ったら違ったんですなあ。
繰り返される毎日。
何かを生み出しても、定刻が来るとすべてが元に戻ってしまう。日記も書けない、手元に品物が残らない、素晴らしい版画絵ができてもそれをストックすることができない。
歳もとらなければ、怪我をしてもすぐ直る。
毎日が、無意味だ。
けれど、ある事件をきっかけに、彼女は考え始める。
「何も生み出すことはできないと思ってきた。けれど、そうだろうか。私には何があるのだ。自己流だろうと、下手だろうと、版画だ。それなのにどうして、輝くプレートを削るのを止めてしまったのだろう。半年のうち一日でも、メゾントに正面から向かい合ったことがあっただろうか。」
「農家のおじさんがこうなったら、いずれかの一日、畑で汗をかいたのではないか。マラソンランナーだったら、一日ぐらいは根限りに走ってみたのではないか。花火師なら、見る者のない空に会心の花を咲かせたのではないか。本が好きなら一心に読み、花が好きなら見つめたろう。消えないものは、そこにしかない。」
「不毛なのは毎日ではなく私だった。そういう人間が、どうして生きている世界に戻れよう。」
泣いてました。
私は知らず知らずのうちにターンをしていたようです。
毎日は単なる繰り返しじゃない。
明日があるってことは可能性があるってこと。
前期日程を終えて、腐抜けた毎日を送っていました。
後々から考えると、ああ書けたんじゃないか、こう書けたんじゃないかと、肝心なことを書けなかったような気がして苦しかった。
やっぱり素晴らしい大学でした。ここで是非、学びたいと思いました。
それだけに苦しかったのです。
やはり、無駄な一年間を過ごしたのか、自問自答しても、答えは見つかりませんでした。
誰も答えを教えてくれません。
鬱屈した毎日を過ごしていました。
この本に出会っていなかったら、私はきっとターンから抜け出せなかった。
自分が、ターンしていることすら気付かなかったでしょう。
一つ一つの言葉がすっと胸に染みていくのがわかりました。無我夢中で読みつづけました。
毎日は、繰り返しじゃない。
この本に出会えて、本当に良かった。
ただ、著者近影を見て、女性を想像していたのでタマゲタ。
まだ、栗本薫と北村薫、高村薫がごっちゃになっているようっス。
ずっとできなかったから…と、最近読書の時間が圧倒的に増えました。
ターンは、笑っていいとも!に牧瀬里穂が出演した時に知った作品でした。
あらすじだけ大まかに聞いてずっと見たいなあと思っていましたが、本屋で偶然文庫本を発見。購入したのでした。それにしても、映画原作だと思ったら違ったんですなあ。
繰り返される毎日。
何かを生み出しても、定刻が来るとすべてが元に戻ってしまう。日記も書けない、手元に品物が残らない、素晴らしい版画絵ができてもそれをストックすることができない。
歳もとらなければ、怪我をしてもすぐ直る。
毎日が、無意味だ。
けれど、ある事件をきっかけに、彼女は考え始める。
「何も生み出すことはできないと思ってきた。けれど、そうだろうか。私には何があるのだ。自己流だろうと、下手だろうと、版画だ。それなのにどうして、輝くプレートを削るのを止めてしまったのだろう。半年のうち一日でも、メゾントに正面から向かい合ったことがあっただろうか。」
「農家のおじさんがこうなったら、いずれかの一日、畑で汗をかいたのではないか。マラソンランナーだったら、一日ぐらいは根限りに走ってみたのではないか。花火師なら、見る者のない空に会心の花を咲かせたのではないか。本が好きなら一心に読み、花が好きなら見つめたろう。消えないものは、そこにしかない。」
「不毛なのは毎日ではなく私だった。そういう人間が、どうして生きている世界に戻れよう。」
泣いてました。
私は知らず知らずのうちにターンをしていたようです。
毎日は単なる繰り返しじゃない。
明日があるってことは可能性があるってこと。
前期日程を終えて、腐抜けた毎日を送っていました。
後々から考えると、ああ書けたんじゃないか、こう書けたんじゃないかと、肝心なことを書けなかったような気がして苦しかった。
やっぱり素晴らしい大学でした。ここで是非、学びたいと思いました。
それだけに苦しかったのです。
やはり、無駄な一年間を過ごしたのか、自問自答しても、答えは見つかりませんでした。
誰も答えを教えてくれません。
鬱屈した毎日を過ごしていました。
この本に出会っていなかったら、私はきっとターンから抜け出せなかった。
自分が、ターンしていることすら気付かなかったでしょう。
一つ一つの言葉がすっと胸に染みていくのがわかりました。無我夢中で読みつづけました。
毎日は、繰り返しじゃない。
この本に出会えて、本当に良かった。
ただ、著者近影を見て、女性を想像していたのでタマゲタ。
まだ、栗本薫と北村薫、高村薫がごっちゃになっているようっス。
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